2020-08-05 おうち文学 終点に近づいて人もまばらになったモノレールを降りる。 明るすぎる駅を抜け、目をあげたら一面に広がる闇。だけど怖くない。暗い木の影達が優しく私を道の奥へと誘う。ここに引っ越してからいつも私は吸い込まれるようにして帰路に着く。静かな森に響く虫の音とカエルの声。木の奥に広がる黒くキラキラとひかる湖。毎日この美しさに息を呑む。いちばん美しくていちばん最高の家に住んでるな、と帰り道はいつも自分を少し誇りに思う。 私はここが大好きだ。